足のにおいや靴や靴下のにおいの原因を詳しく徹底解説
靴や靴下、足のにおいで私も散々悩まされました。
日常的に起きてしまうので、会議の時や、初対面の人と会う時などは、すごく気を使っていました。
ある日、何人かでせまい部屋で食事をしていると、冗談交じりにくさい臭いと言われ、食事をしている場所なのに、本当に申し訳ない気持ちになりました。
それを機にネットでにおいの原因や消す方法などを調べ、いろいろな消臭グッズも試して、今ではニオイがかなり抑えられるようにまで変わりました。
皆さんの中には、においを消す方法を試された方もいるでしょう。
効果がなかったり、すぐに戻ってしまったりしませんでしたか?
そんな時、ニオイの原因を理解していると、
この方法はなぜ効果がなかったのか?
すぐに(においが)戻ってしまうのはなぜなのか?
どうすれば本当に解消できるのか?
と、考えることができ、正しい方法で防臭・消臭ができるようになります。
少し難しくなるかも知れませんが、ここではできるだけ詳しく説明します。
においを気にしなくていい生活への一歩を踏み出しましょう。
目次
なぜ私の足はくさくなるの?
まずは、足がくさくなるきっかけからご説明します。
それには、人の足の構造のお話からしなくてはなりません。
暑い日には誰もが汗をかきますよね。
その時には、靴の中でも足が同じように汗をかきます。
しかし、汗が出る理由は足の裏と甲側でちょっと違っているのです。
説明すると、足の甲側は、皆さんが知っている理由で汗をかきます。
それは、体温調整のため、つまり暑い気温の時や、運動したり激しく動いた後などで汗をかきます。
一方、足裏は温度に関係なく、緊張したり、ストレスを感じると汗を出す仕組みになっています。
人の足が一日で出す汗の量は、両足で一日当たりの平均が200ccにもなります。
片足でなんと100ccもの汗が毎日靴の中にたまっている事になるのです。
まず、これが嫌なニオイへの第一歩になっています。
足から出た汗がきっかけ
靴の中で、足から出た汗はどうなるのでしょう?
靴の中の狭い空間で出た汗は、体温によって蒸発します。
それによって、靴内の湿度が上昇してしまい、90%以上になることも珍しくはありません。
体温くらいの温度で湿度が90%以上の状況は、真夏の日中に雨が降り、蒸しかえるような感じとよく似ています。
その環境が、靴の中ではほぼ毎日行われているのです。
暑い日差しの中、蒸しかえるような湿度が靴の中では何時間も続いているとなれば、何か悪いことが起きる気がしませんか?
もし、同じ条件下で食べ物があったなら、食パンだと一晩でカビが生え、刺身なら間違いなく腐ってしまうでしょう。
体温の36℃、高湿度を好む細菌
そんな環境を好む微生物がいます。
それらは、日々の暮らしの中で人の肌の周りに必ず付いているのです。
お風呂から上がっても、どこからかやって来てすぐに人の肌にくっつき、人と共存している菌がいます。
常在菌といわれる微生物です。
常在菌は、一般的に細菌や雑菌、バクテリアなどと呼ばれている一部の種類の菌が人に付着していることから、そう呼ばれるようになっています。
人と共存して生きているくらいですから、エサとなるのは人の肌で古くなった皮や角質で、それらを分解し、必要な栄養を摂って生きています。
気持ち悪いと思うかもしれませんが、常在菌は人の肌に付着して、重篤な症状を引き起こす病気の原因菌から守ってくれている一面もあるのです。
その雑菌たちは人肌ほどの温度と高湿度を好み、分裂を繰り返しながら人の肌に常駐しています。
体を守る雑菌が常在菌。そのハズが・・・
朝、起きてすぐでも、すでに何万もの常在菌が体中に付いています。
それが普通で、特に気に病む必要はないでしょう。
それに、それらの菌は湿度が低いと、あまり増えません。
人の肌に張り付き、他の病原菌から守ってくれているだけです。
しかし、靴の中で汗をたくさんかいた状態が続くと、一転して状況が変わってきます。
靴内の湿度が100%に近づくと、常在菌にとってはいい環境になってくるのです。
活発になり、どんどん増えてしまい、徐々に悪影響が出始めます。
8時間後にはコップ一杯がプール10杯に
人肌ほどの温度で湿度が100%に近いと、特定の菌は20分に一度分裂します。
仮に10000匹いたとしたら、1時間後には80000匹、お昼の4時間後には、40960000匹・・・
と、膨大な増え方になってきます。(あくまで計算上です。)
このまま、帰宅次の8時間後になると、朝の約16770000倍(1677万倍)になり、これは、コップ一杯の水が25Mプール10杯分に相当する異常な増え方になってきます。
足や靴のにおいの原因
様々なサイトで紹介されていますが、原因が微妙にズレているサイトが結構あります。
それによって、どこに何をして対応するのかが変わってきてしまいます。
においの原因は、常在菌が古い皮脂や角質をエサとして分解した後の、イソ吉草酸という副産物です。
小さいけど強烈にくさい物質をイメージしてください。
常在菌は、
病気の原因菌から守ってくれると書きました。
少し難しいお話ですが、人の肌は弱アルカリ性です。常在菌が全くいない状態だと、同じPH(弱アルカリ性)の雑菌に感染しやすいのです。
そこで常在菌が、弱酸性のイソ吉草酸を生み出して、肌の表面を弱酸性のバリアで覆っています。
これによって人は常在菌に守られている部分があるのですが、靴の中で爆発的に増えてしまった常在菌は、暴走したかのようにイソ吉草酸を大量に生み出してしまいます。
人の靴や靴下、足の悪臭の原因はこのイソ吉草酸です。
そして、菌が増えた量に比例して靴や足のニオイがきつくなります。
取り締まるほど臭いイソ吉草酸
イソ吉草酸は22種ある悪臭防止法の悪臭指定象物質の一つに数えられています。
簡単に説明すると、日本の法律で、「くさい物質ベスト22に認定されている」ということです。
つまり、この物質だけを取り出して、バラまくと捕まってしまうのです。
それほどまでの悪臭物質として指定されています。
これが人の肌に付くとなかなか取れません。一般に売られているボディソープで普通に洗った程度では落ちないほどです。
だから皆さんの悩みのもとになってしまっています。
余談ですが、このイソ吉草酸を研究室などで少しイジるとブドウの匂いがするそうで・・・
所詮、足のにおいと思うと、たとえブドウの匂いになっても、あまり嗅ぎたくはありませんけどね。
まとめ
- 靴や靴下足のにおいの原因の始まりは、靴の中の蒸れがきっかけになる。
- 足の表面に付いている菌がニオイの原因物質を作る。
- 菌が靴の中で増える量に比例してニオイもきつくなる。
- 一度発生したニオイ物質(イソ吉草酸)はなかなか取れない
足のにおいが発生するきっかけから、原因までを詳しく解説しました。
まず、これを知っておくことで、他の記事に書いてあるにおいの消しの方法や、発生を遅らせることなどの対処につながりますので、足のにおいで悩んでいる方は、ある程度は知っておいた方がいいでしょう。
あなたの悩みにきっと役に立ちますよ。